†君、男~Memory.. limit of grief~






「…」


久しぶりに触れる絵。
自分の家に、絵を飾る部屋が
わざわざあるのは…


小さい頃私が造ってほしいと、
「一生のお願いだから」と言って
この部屋は設立された。



6年前のあの日以来、
私はずっと目を覚まさない少女を例えて
“Eternal grief”を描いていた。


直訳で『永遠の深い悲しみ』



何も出来ない少女の苦しみを
私は神が少女への罰だと思っている。




この絵を見るだけで胸が苦しくて…
どうして描いたのかも分からない。



恵は絵にそっと触れ、
肌で感じ取る。


冷たい絵は、しっかりと
体に染み付いた。




『ごめんなさい――…』


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