†君、男~Memory.. limit of grief~
「次、レインの出るやつじゃない?」
「忘れてた…」
プログラムを見て恵は
歩いて集合場所に行く。
そう…今日は体育祭当日だ。
クラスの応援、係りの仕事。
それぞれ自分の位置について
声を張り上げてみんなの応援していた。
暑い場所が嫌いな恵は
自分の競技を終わらせて
さっさと日陰に行きたいと結菜と話していた。
それと同時に優介と話がしたいと
考えていたため恵の頭の中では
モヤが残ったまま競技に参加していた。
その様子をじっと見つめるのは麻耶。
いつもの笑顔は消え、
真剣な表情だった。
恵はその視線には気づいていた。
あえて気づかないふりをしているのだ。