†君、男~Memory.. limit of grief~



「…はぁ」


その頃優介は屋上で
壁にもたれて座っていた。
頭を抱え込みため息をつく。


「何やってんだ、俺」



“私を試してるんでしょ?
 壊してもまだ探してる私を…”


“貴方を想う事って
 そんなにいけないの”



「…ッ」



もう隠し通せないかもしれない…



俺が持つ罪。


もっとも罰せられなければいけないのは
レインじゃなく、俺だ――…


それを今の俺は
レインのせいにしている。


何も悪くないレインを…
傷つけているだけなんだ――



一瞬でも消えた光に
俺は飲み込まれてしまった。



そのせいで…レインは
何の罪もない“罪”を
持ち続けてしまっている―――



今の俺に何かを言う権利なんて
ないだろう―――…




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