†君、男~Memory.. limit of grief~




「すごい綺麗ね」


やってきた北の大地、北海道。
大通り公園や開拓の村。
クラーク博士の像を見たりなど
1日目は札幌中心を見て回っていた。


恵も十分に楽しんでいた。
最近寝る時間さえも削られていた
恵にとってはこの旅行は疲れを一気に
解消してくれるものだった。



「メール0件…」


ホテルに着いた後
部屋で今日初めての携帯を確認する。
ここに来てからずっと電源を
切っていたが受信はなかった。


電源を切ったのも
他人からの“声”を聞きたくなかったから。
何もかも忘れて自由になりたかったからだろう。




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