†君、男~Memory.. limit of grief~
時刻は夜の9時。
7時前にやっと終わった作業。
みんなくたくたの様子だった。
生徒会室に行くなり倒れこむ。
夕食は勢いよく食べていた。
「優兄…?」
一方恵はみんなから抜け
屋上へとやってきていた。
そこには壁にもたれ寝ている優介がいた。
左手の前にまだ開けてないお茶と、
その横に眼鏡を置いていた。
「眼鏡はずしてるの
久しぶりに見たかも…」
そーっと近づき優介の目の前に座る。
その瞬間優介は起きた。
「あっ…」
優介は目を擦りながら言う。
「ん?レインか…。
どうした?」
「特に用はないが…
ただココに来たかっただけ」
「そうか…他の人達は?」
「私がここにくる時は
お菓子を食べながらトランプをしていた。
学校で泊まる事なんてもう
ないかもしれないから今日は
遅くまで起きてるだろうな…」
ふぅ…と肩を撫で下ろし
優介の隣に体育座りで座る。
「見てみろよ、空」そう言うと人差し指を立てた。
恵は顔を上げ唖然となる。
数は少ないがそれでも
星が出ていた。