†君、男~Memory.. limit of grief~
◇
「只今より校内祭を初めまーす!」
行くぞー!と司会の人が
大いに盛り上げ、体育館は一体となる。
舞台裏では生徒会役員が中心となって進行されていく。
去年と同じく生徒会の演技は最後。
1年で出る健吾と由姫は楽しそうだ。
「次は、もう舞台には恒例となった
生徒会の人達によるライブでーす!」
客席は盛り上がる。
今では人気となった恵。
舞台に出るなり黄色い声が飛び交った。
燐はマイクを取り言う。
「えー…私たちにとっては2年目の文化祭。
そして2年目のミニライブ。
目一杯盛り上がっていきましょー!」
カンカンとドラムの音が鳴り、
間奏が流れ始める。
恵は俯いたままマイクを握った。