†君、男~Memory.. limit of grief~


「都宮先輩が来てくれたら
 みんな喜んでくれますよ」


一方燐と朱鷺は片付けが終わり
生徒会室に戻ろうとしていた。


たまたま門で慎を見つけた二人は
久しぶりに顔を出してくださいと誘い、
連れてきていたのだ。


その時、生徒会室から
怒鳴る声が聞こえた。



「何で私があの女と
 会わなければならないんだ!
 …あの家に行きたくもない!」


「レイン!」


生徒会室を飛び出した恵。
燐とぶつかりよろめくが
何も気にせず走っていく。


一瞬だけ目が合った燐。
燐の目には恵の泣いている姿が映った。


後から追いかけ始めた優介。
呆気に取られた3人は
生徒会室にいた精一を見た。


「あの…一体なにが?」


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