†君、男~Memory.. limit of grief~



少し信じた勇気が、
大きな勇気に変わった気がする。


水那(ここ)に来て私…
強くなったかな?



求めてるの、“光を”――
 
 
見つけたかったの…


“なんで?”



―――…何でだろう。


分かんない。分かんないけど、
分かってるよ…きっと。



「ねぇ、今日帰りどっか寄ってかない?
 駅に美味しいケーキ屋さん見つけたの」


「行く行く!レインももちろん行くよね?」


「うん」


三人は手を繋ぎ歩き出す。
その温かさは三人にしか分からない。


恵にとってこの一瞬一瞬は
自分を変えていく大切な時間だろう。



“動き始めるよ…?”


分かってる。


砂時計が全て落ちる
その時まで――――…


< 272 / 482 >

この作品をシェア

pagetop