†君、男~Memory.. limit of grief~
「もしかして優介の彼女!?
 …ん?蒼井恵って――
 あっ!君、レインちゃんでしょ?」


「へ?」


巴月は恵を指差し
納得したかのように腕を組んで頷く。
唖然とする恵に巴月は言う。


「君の事優介から聞いてたんだけど
 こんなにも綺麗だとわねー。
 何たって優介が…ぐっ!」


巴月が全てを言い終わる前に
優介は慌てて巴月の口を押さえる。
耳元で言い放った。


「それ以上言うな」


「ふぐごふん…!(すいません)」


手を離した後巴月は
「まぁ…ゆっくりしてってよ」と言い
自分の仕事に戻っていった。


「…優兄に私の事
 話してたんだ」


「いやっ…あいつの話は無視しろ。
 何も関係ないから。
 それよりさ、文化祭の時
 渡したいたいものがあるって行っただろ?
 あの後いろいろあって渡せなかったから…これ」


話を変え誤魔化す優介。
取り出してきたのは細長いケース。
恵はそのケースを開けた。


中にはリングのネックレスが入ってあった。


「これ…どうしたの?」


「修学旅行の時に見つけてさ、
 レインに合うかと思って」


「もらっていいの?」


「もちろん」


恵はさっそくそのネックレスをつける。
そして再び食事を続けた。

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