†君、男~Memory.. limit of grief~
最後の桜を迎える時
「3学期の主な行事は
三送会と卒業式。
今日は三送会の話し合いだが…」
2年生もいよいよ最後の学期になった。
始業式を終えて2週間後。
久しぶりの生徒会会議が行われていた。
去年の三送会のプログラムを見る恵。
横にいた燐は恵の小声で話しかける。
「ねぇねぇ…ずーっと気になってたんだけど、
イブの日先生とどうだったの?」
「…別に」
「あっ何か隠してる!」
恵は顔を逸らし苦笑いを浮かべる。
会議が終わった後
恵はそそくさと外に出る。荷物を置いて。
「優兄!…ちょっと話があるんだけど」
「じゃぁ屋上行く?」
そう言ってポケット鍵を出し
それを恵に見せる。
二人は屋上へと向かった。