†君、男~Memory.. limit of grief~

『レイン!そうしろよ、
 蒼井に会うと思うけどな
 俺はそう呼ぶ』


『レイン?』


そう貴方が私の名前を
考えてくれたのは、もう8年前の話。


近所に住んでいた10歳違うの男の子。
私が6歳の時に、親同士が仲良くて
親が両方とも仕事の時、
よく面倒を見てもらったのだ。


でも4年後彼は引っ越してしまい、
全然連絡も取ることがなくなかった。


まさか教師をしていたとは…



「ココどこだ…」


まだ慣れていない校舎は
どこがどこだかまったく分からない。
職員室に行こうも
道が分からなくて恵は迷っていた。


「レイン?」


「     」


後ろから聞こえた声。
恵はすぐ振り返り、
目に映る人を確かめる。


佐伯 優介だった――…。
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