†君、男~Memory.. limit of grief~






「わざわざありとうね」


珍しく(義理の)母親は休みだった。
もっと不安が大きくなる。


優介は頼まれていたものを渡し、
帰ろうとするが…


「優介君、良かったら
 ご飯食べていかない?
 今日あの子が来るのよ」


「あの子…?」



ビクッ!!


恵は背筋が凍ったように
青白い顔をしていた。


「レイン!」


恵が固まっているその時、
後ろから誰かが飛びつく。
燐じゃない…。瞬時にそう分かり
振り返る。恵は唖然とした。


「実也!?」


「久しぶりだな、レイン」

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