†君、男~Memory.. limit of grief~

会わせたくなかったのに…


実也の存在を、
優兄に知られたくなかったのに…ッ



“お久しぶりです”



そんな言葉を言うのは
実也は私の家に来るたびに
優兄と遊んでいたからだ。


けど、それもあの雨の日以来
会わなくなって…。



本当はあの日、実也は
私の家に来ていた――…。



優兄の事、



嫌いなくせに――――…



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