†君、男~Memory.. limit of grief~
「裏切ったのが私だから?
私が貴方を―――」
「レイン!」
「 」
肩を掴み、名前を呼ぶその声で、
恵は我に返った。
手を強く握り締めて…。
「俺が初めてレインをここに
連れてきた時、自分が言った事覚えてるか?
空を見て、夕日を見て綺麗だと言った。
何も変わってないなんてことはない」
「何も変わってない!」
「―――…レイン。
どうして俺を見つけたッ…」
優介は肩を
掴んだまま、下を向く。
唖然としたまま立ちすくんでいた…。