†君、男~Memory.. limit of grief~


“貴方にレインは渡しません”



「レイン、さっきから何ボーっとしてるの?
 もうすぐで閉会式だよ」


「あぁ…うん」


朝礼台の横の生徒会役員の席に
座っていた恵達。
競技を終えて戻ってきた恵は
ずっと上の空だった。



実也…
お前は一体何を考えてるんだ?


優兄にあんな事言っても
何も変わらないのに。


「レイン!見てみて、
 私等のクラス1位だよ!」


成績表を渡された燐は
その結果を見て目を輝かせ恵に見せた。
確かに1は3年2組と書かれている。
と、言う事は…。



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