†君、男~Memory.. limit of grief~
ごめん、レイン―――…。
私の中で、何かが聞こえた。
誰が言っているのか分からなかったけど、
私にはとても悲しく聞こえた。
「…ッ」
あれ…私、今何所にいるの?
ゆっくりと目を覚ました恵。
別途の上だと確認する。
「(何か…重い……!?)」
自分に乗っかっているモノが何か分かった恵は
それを跳ね除け、その反動で
別途から落ちてしまった。
「えっ…何で…!」
確かにここは自分の部屋。
恵は息を呑み、部屋から飛び出していった。