†君、男~Memory.. limit of grief~
◇
「明日から2学期だねー」
8月31日。恵の部屋でくつろぐ燐。
床に転がっていた。
部屋に流れる冷たい風は何よりも幸せだった。
「お泊りもあっという間だったし、
何かホント1年早すぎなんだよね」
仰向けになって寝ている燐の横で恵は
ジュースを飲む。とても落ち着いていた。
「暑い」と一言言うだけである。
「ね?今年の文化祭さ、
ゥチらの生徒会役員集めてさ何かしない?」
「何って何を?」
「舞台で出し物するんだよ!
歌とか劇とかさ」