†君、男~Memory.. limit of grief~
「知り合いの家?」
「あぁ。そいつの家親が両方と仕事で一人なんだ。
だから俺が面倒見てんの」
「…私も行っていい?」
その質問に口を閉じた優介。
しかしすぐまた開き「来れば?」と言った。
明美は優介についていき、
着いた場所は恵の家―――…
当時8歳だ。
始めてみる人に戸惑う恵。
そんな恵に明美は優しく声をかけた。
「初めまして、近藤明美です。
よろしくね?」
「…初めまして」
緊張しているのか、恵は優介の後ろに隠れる。
そんな姿を見て明美は笑った。