†君、男~Memory.. limit of grief~




「めぐちゃん、燐ちゃんが遊びに来てるわよ。
 …めぐちゃん?」


部屋を除くがそこに恵の姿はなかった。


恵は一人、外に出ていたのだ。



“初めまして、近藤明美です。
 よろしくね?”


何所かで見たことあると思ってた。
まさかあの時の人だったなんて…。


でももう私には関係ない。


優兄とは一切関わりはないの


二度と―――…過去も未来も。



恵は携帯を取り出し、電話帳を開いた。


『 電話帳削除

   佐伯優介
  削除しますか? 』


恵は強くゆっくりとボタンを押した。



 『  はい 』



< 410 / 482 >

この作品をシェア

pagetop