†君、男~Memory.. limit of grief~





「恵ちゃん?」


「      」


私達は出会ってしまった。


道に迷ったこの世界で…。





「恵ちゃんだよね?久しぶりー!
 凄い大きくなったね」


「お久しぶりです…」


ここから離れたい。今すぐ。
恵の目に焼き付けられていく明美の姿。
早く逃げ出したかった。


「その制服、水那高校だよね?」


「はい…」


無理して明るく振舞う明美。
恵には分かっていた。


本当はそんな笑顔したくないくせに…と。


「優介そこで教師してるよね?
 会ったりするの?」


「担任です」


視線を明美に向け、冷たい口調で言う。



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