†君、男~Memory.. limit of grief~
「キャンプなんて久しぶりね。
ねぇめぐちゃん?」
「うん…」
8月4日。真夏日のこの日、
恵達はキャンプ場へと向かっていた。
今更になってあまり
恵は乗り気ではなかった。
先日行われたオーロラ花火大会で
恵が見てしまったもの…。
脳裏からは離れることはなく、
ずっと目に焼き付けられている。
「真夏日ね…」
ゴロンと横になり、
車の窓から空を覗き込む。
眩しくて、思わず目を瞑った。