†君、男~Memory.. limit of grief~


突然謝りだした明美。
恵は顔をしかめる。そして次の言葉で
驚きの表情へと一変した。


「私、まだ優介の事好きなんだ…」


「       」


「ずっと忘れようと思ってた…。
 だけど、出来なくて…花火大会に誘ったの。
 そしたら、好きだった頃の気持ちが甦ってきて、
 抑えられなかった…!今でも、好きなの」



あぁ…


私はこの言葉を聞く日が来てしまったんだ。



雨――――


私が望んでいた事じゃない。
そうでしょ?



“優兄―――!!!”



私はあの時と、何一つ変わってない。




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