†君、男~Memory.. limit of grief~







君は一度も微笑んではくれなかった。



ましてや私を助けてくれるなど
あるわけがない。



 
              


「…」


恵は目を覚ます。いつもと変わらない朝。
小鳥が鳴き、空は快晴。


恵は別途から出て窓を開けた。
空が綺麗だと心が晴れる…なんて事、今の恵にとっては
考えられないものだった。



砂時計が怒っている―――…。


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