†君、男~Memory.. limit of grief~


「レイン…!大丈夫か?」


「…大丈夫。ごめん、教室に帰る」


ふらつきながらも立ち上がり、
ゆっくりと歩き出す。歯を噛み締めて…。



私を壊すための残虐、猜疑心。


“君”は8年間の歳月でそれを作り上げた。



優兄との関わりは、卒業後に消えてしまうものだと思ってた。


けどそれは大きな間違いだったんだ。


本当は…卒業まで。



これが私に与えられた本当の“罰”――――



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