†君、男~Memory.. limit of grief~
「近藤、どういうつもりだ」
「分からない…」
「は?」
狭い通路を抜け、二人は公園で雨宿りをしていた。
走りすぎたせいか、二人とも息が荒い。
明美はベンチに座り、タオルで雫を拭う。
「私だって何で優介の腕を引っ張って
走ったのか分かんないの!」
明美は歯を食いしばり、頬を涙がつたう。
「…スッキリさせたかった…。
優介、私の話聞いてもらいたいの。お願い」
「…」