†君、男~Memory.. limit of grief~



“俺の前から消えるな”


ごめんなさい


“こんなにもひたむきなレインが悲しむなんて
 絶対に認めない”


燐・・・私はずっと優兄を見てきた。
探す為にずっと叫んでた。


嘘をついたの…。


本当は最初から知ってたのに――


「!!」


恵は躓きその場にこける。 


「いっ…」


 馬鹿らしい


「叶わないなんて最初から分かってたじゃない。
 それなのに何でこんなに好きなの…?」


貴方にこれ以上迷惑はかけれない…


優兄、私は貴方に恋をした。
その時間はとても幸せだったの。


悔いなんて一切ない…ないのに…


どうしてこんな胸が痛むの?




「優兄――――」



ありがとう。



この瞬間、砂時計は全て落ちきった。




「レイン!レインー!!」



“愛しき声は聞こえない。


あの日のように、君は遠くなる…



 これで、全てが終わる”





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