†君、男~Memory.. limit of grief~
水曜日。この日は卒業の練習のため
3年は学校に登校する。
いつもと変わらない顔ぶれ。そう思ってた…。
「おはよ、燐」
「 」
笑ってる…微笑んでる。
嘘の笑顔じゃない、心からの笑顔だ。
「あっ、おはよう」
燐は肩を落とす。
何も違和感を感じない。
恵は燐から離れ自分の席に座る。
そこでも恵は周りの人と普通に話をしていた。
信じられない。今までこんなことはなかった。
「…ッ!」
燐は職員室に向って走り出す。
一刻も早く優介にこのことを知らせたかったのだ。
しかし、教室を出た瞬間燐は優介を見つけた。