†君、男~Memory.. limit of grief~
rainの夏休み
「じゃ、次ぎあうのは始業式だな」
「うん」
キャンプも終わり、
恵の家の前で車は止まっている。
母親同士の会話で立ち止まっているのだ。
「生徒会の役員って
誰が決めるの?」
「先生達」
「え?」
ホントですか?と言うような
疑いの眼差しで優介を見る恵。
焦った優介はすぐ返答した。
「ホントだから。
職員会議で決定すんの」
「そう…じゃぁ誰か何するかってことは
私たちには分からないのね」
「そういうこと」
車に乗り込む優介。
恵はただその姿を見つめるだけだった。