†君、男~Memory.. limit of grief~
何故か後姿が苦しくて、
けど…目を離せなかった。
「あら、何処行くの?」
「そこの公園」
恵は家に入らずそのまま
近所の公園に向かった。
小さい頃から遊んでいた場所。
とても思い出深い場所でもあった。
「夕方でも暑いな…ここは」
4時過ぎ、紅色に光る太陽が、
街を染めた。
こうしてただ居るだけでも、
いろんなことが頭を過ぎる…
“裏切ったのが私だから?
私が貴方を―――”
“―――…レイン。
どうして俺を見つけたッ…”