†君、男~Memory.. limit of grief~


燐…燐!


何で燐は全部分かってる。
何で私の事が分かるんだ!!



“さよならって言え”



「っ…!」      


校舎裏に来た恵。
石に躓きこけてしまう。
足を打った場所から血が出てきていた。


「何で私は…今まで好きでいたんだ。
 なんで…なんで…!」


地面に何度も手を叩きつけ
今の気持ちをあらわにする。


「私は…言わない。
 言えないんだよ…そんな言葉」      



罪に塗れた以上、
抜け出せないの…私は。




< 97 / 482 >

この作品をシェア

pagetop