一番星
結局私の話は聞き流されて実行委員に決まった。


「おう泉。
 お前頑張れよな!!」

「そーだぜ泉。
 何かあったら言えよなっ」

私が実行委員に決まってすぐクラスのみんなが声をかけてくれた。

私のクラスは何を間違えたのか御祭り好きな人が多く集まっている。

多くというよりみんな。

私も満も他の子何人かも興味なかったり面倒くさいと思ってた。

でもこのクラスになって1週間で御祭り好きに変わった。


そしてこのクラスの人は男女みんな名前で呼び捨て。

何人か『ちゃん』をつけてる子もいるけど。


「満も手伝ってやれよ~」

「あんたに言われたくない。」

満の口の悪さもみんな気にしない。

本当は優しいって知ってるからね。


「そういえば隣のクラスが『早速実行委員会がある』ってぼやいてたよ。」

クラスでよく一緒にいる麗(ウララ)が嫌な情報を持って来た。


「井垣くんを案内したげてね~」

学級委員の和音(カズネ)が1番避けたかったことを言う。


「麗も和音も嫌いだ~!!」

私が涙ぐむと2人ともキョトンとして『何か悪い事したっけ?』と考え込んでいる。


「2人とも気にするな。
 今日の泉は放っておけ。」

満が酷いことを言い残し3人で消えていった。


放課後なんて来なければいいのに・・・
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