一番星
私の頭の中には聖ちゃんしかいなくて。

ただ横にいるだけなのに心臓が爆発しそうで。

聖ちゃんの肘があたったら心臓止まっちゃうんじゃないかとか考えてた。


そして気付けば黒板には文字がびっしり書いてあった。

やばいっっ

ノートとらなきゃっ

そう思ってノートを探す。


「ノートはここだよ。」

声の主はもちろん聖ちゃん。

ノートを見ると黒板に書かれてることが丁寧に書かれていた。

思わず『すっごーい』て言ってしまった。

慌てて口を手で塞いだけど遅かった。

横目で聖ちゃんを見ると笑いを堪えながら『普通だよ』て言った。


可愛い~!

って言いたかったけどまた冷たい顔で流されると嫌だから思うだけにしといた。


「これで終わりまーす。」

委員長が長かった委員会の終わりを告げた。

時計を見るともう8時。

ママにメールをしてから私は教室を出た。


靴箱に聖ちゃんがいたから無視されるの覚悟で『またね。』て言った。

そしたら『おう。』て素っ気無いけど返してくれた。

それが嬉しくて帰り道1人でにやけながら歩いていた。
< 15 / 75 >

この作品をシェア

pagetop