一番星

それから体育祭まで走るように時間が過ぎていった。

委員会は週に3回あって毎回ドキドキだった。

でも少しずつ聖ちゃんと話せるようになってきた。

といってもプチ口喧嘩みたいなもの。


そして帰りも毎日聖ちゃんが後ろをついて来た。

もちろん私は気付かないふりをしていた。


でも少しだけ仲良くなれたような気がした私は馬鹿なことを考えた。

家の中に入るなり2階の自分の部屋まで走り窓から外を見る。

理由は聖ちゃんの家が知りたかったから。


見なければよかったと思った。

だって聖ちゃんはここまで歩いてきた道を戻っていたから。

次の日先生に聖ちゃんの住所を聞いたら私の家とは逆の方だった。

わざわざ送ってくれてたの?

何で?

聖ちゃんの行動1つ1つが意味不明だった。

冷たかったり隠れて優しかったり。


このこと知らなかったら私聖ちゃんのこと諦める事出来てたよ?

友達になれたらいいな・・・って思うだけだったよ?


あーあ。

聖ちゃん面倒くさい女にもう1度好かれたね。

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