一番星

第一章

再会

「泉～
　起きなさい!!」

下から声がしたと思ったら階段を駆け上がる声がして部屋のﾄﾞｱが開いた。


「泉っっ
　･････････あれ!?」

「何?」

ﾏﾏの後ろからｲｽﾞは顔を出した。

娘の顔を見て悲鳴をあげるﾏﾏを放置してｲｽﾞは制服を着る。


「泉どうしたの!?
　起きて準備が終わってるなんて初めて。」

そう。

ﾏﾏが悲鳴をあげたのは中学生の頃から1人で起きたことがないｲｽﾞが起きてたから。

今日の授業はｻﾎﾞりたいような授業ばっかりなのに。


聖ちゃんの夢を見たからかな･･････


「ﾏﾏ行ってくる。」

なんか早く学校に行きたい気分でいつもより1時間早く家を出た。


登校中誰にも逢うことはなかった。

まだ早いからかな。


学校に着くと運動部がｸﾞﾗﾝﾄﾞで大声を出していて吹奏楽部の演奏が聞こえる。

こんな学校風景は初めて。


いつもは賑わっている廊下も静まり返っていた。