一番星
「ママ!
 行って来るねっっ」

「いってらっしゃい。
 ママはあとで行くわ~」

家を出て空を見上げる。

あいにくの曇り空で少しだけ気分が沈む。


私は途中花屋により『ローテロゼ』っていうバラを買った。

そして私が向かったのは場所は......

お墓。


今日は聖ちゃんのお父さんの命日。

6年前のこの日に亡くなった。

今私が持ってる『ローテロゼ』は聖パパと聖ママの思い出の花なんだって。

ママが花屋で呟いてたのを聞いてから毎年持っていってる。


「聖パパ元気?
 私やっと聖ちゃんと会えたよ。」

私は花を供えながら聖パパに報告をする。

聖パパのお墓はもう掃除がしてあった。

多分聖ママだろうな。

そう思いながらも軽く掃除をした。


ホウキを置きに行って聖パパのところへ戻ると人影が見えた。

あれって...


「聖ちゃん?」

もちろん聖ちゃんがいてもおかしくない。

でもすごく驚いた。

聖ちゃんは聖パパのこと嫌ってるって思ってたから。

お葬式にも来なかったし...
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