一番星
ホームルームが終わった後,すぐに後ろを向いた。


「聖ちゃんだよね!?」

さっきは叫んじゃったから次は密会でもしているような小声で言った。

でも聖ちゃんは迷惑そうな顔をしてため息まで尽いた。


さっきの言葉は嘘だったの・・・・・・?

聖ちゃんの顔を見ていられなくて俯いてしまった。


やばい・・・

泣きそう・・・・・・


「泉!!
 移動教室だよ。」

運良く満に呼ばれて聖ちゃんの前から立ち去ることが出来た。


「満ありがと・・・」

イズは満の腕にしがみついた。






「あいつ?
 泉の好きな人って。」

授業をサボり満に屋上に連れて行かれて聖ちゃんのことを聞かれた。


「多分・・・・・・
 よく分からないや。」

あぁ・・・

やっぱ泣きそう・・・・・・


「全然聞いた話と違ったじゃん。
 聖ちゃんって人。」

満がハンカチを貸してくれた。

優しい満のせいで泣いちゃった。
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