桜龍学園


あぁ…疲れた


お母さん相手にしててこんなに疲れるとは…


ソファーに座ってテレビをボーッと見る



ガチャ


「ただいまぁ~~~~~♪」


お父さん帰ってきたか…

「おかえりー」


お父さんはあたしの顔みたとたん…



「おぉ!舞姫ちゃん!ただいま♪♪♪♪
明日から学校だって?
お父さん心配で心配で…」

ギュウーーーーーッ

「っく…くるしッ…!」

「何せちょっとワケありな学校だろう?
舞姫ちゃん可愛いから心配でしょーがないんだ!!」


ぎゅううぅぅぅぅ


ものすごい力で抱きしめてくるお父さん





あぁ…


今日も親ばかね。お父さん

もうあたし旅立ってしまいそうよ。

もう何も言えないわ…

だって

…息が………できない…





Good-bye…お父さん…お母さん…





…じゃねーーよ!


「くるしいわァァァァァ!」

最後の力を振り絞り押し返す。



「おぉ。スマンな。」



それだけ?

ねぇ。あたし、あの世へ旅立ってしまいそうだったんだよ?



じとーっとお父さんを恨めしそうな目で見てると




「あ!そうだ舞姫ちゃんのためにいいもの買ってきたんだぞー!
舞姫ちゃん可愛いから襲われないように!」

…ん?


この人何言ってんの?
ってかこういうの、
小説とかにあるよね!?

大体、瓶底眼鏡と真っ黒な髪の毛の色したおさげのカツラ渡されるんだよね?


…やだ



無理無理無理無理無理。
ない。ないよね!?




「あ!あったあった!ほら!」

差し出されたのは……








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