幸せのカタチ~赤い宝物~
「愛果…やっぱり俺…
お前が好きだ……。
愛果が居てくれるから、頑張れるんだよ。
この前の試合だって…。
愛果が応援してくれたから、止められたんだ…。
やり直してよ…。
どうすりゃあ信じてくれるんだよ…。」
少し鼻声で掠れたの彰の声
静かな階段に空しく響いた。
「なぁ、俺愛果に信じて貰えるなら何でもするから。
どうしたら信じてくれんだよ?
愛果…教えてよ…?」
彰の甘く切ない声が、私の胸を締め付ける。
でも同時に今までの出来事が脳裏に甦ってくる。
嬉しかった事も
楽しかった事も
辛かった事も
ムカついた事も
彰と居た時の事も
親の事も…
あと…
何故か
嬉しそうに笑う
青野さんの笑顔…