幸せのカタチ~赤い宝物~


次の日、次の日…

日が立つごとに、せりな先輩のイヤミは増えていく。



アレから一ヵ月。


最初は言葉だけだった嫌がらせ。


今は千夏先輩が戸惑う程、露骨に嫌がらせを受けてる。


立場的にどっちの味方につく事も出来ずに間で困ってる。

私も私で、やられっぱなしで黙ってられない性格で言い返すし程々にやり返す。


それが更に気に入らないんだろう。


先輩だからって、ちょっと早く生まれたからってナメられたくない。


今日も何かと理由を付けて、みんなの前でケチを付けて来る。



私は爆発する事無く、我慢し続けた。



今日も耐え抜いたと思った私と千夏先輩だけの片付け中。

せりな先輩が部室に戻って来た。



「今バスケ部の吉野君に頼まれたんだけど、相田さん呼んでくれるって。
体育館の横で待ってるって。
私と千夏で後やるから、行っていらっしゃいよ。
相田さんモテると忙しいから大変でしょ?
品定めもしなきゃならないし。」



そう言って薄笑みを浮かべてる。

モテると忙しい?

品定め??


…なんだソレ?





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