幸せのカタチ~赤い宝物~
別に私はしな定めをしている訳でもなけりゃ、選り好みしてる訳でもない。
それを何でただ呼び出しされただけで、こんな事言われなきゃいけない訳!?
ふつふつと一ヵ月溜込んだ怒りが煮えたぎってきた。
それは突然…
そう火山が噴火する様に
私の思っている事が
爆発した。
「黙ってハイハイ聞いてりゃ何なんですか!?
品定めって男は商品じゃねーし!
あんた一体何様?
たかが中3で年が2つ違うだけでそんなに偉いのか!
年上振るなら、少しは年上らしい態度取ってから物言えよ!!
自分が男と思いどうりに行かないからって僻むなよっ!!
バカバカしくて、やってらんないっ!
今日でやめさせてもらいますっ。
今までお世話になりました、センパイ様!」
私は最後のセリフに、イヤミをたっぶり詰めて言い放ち
荷物を持って部室を出た。
せりな先輩も千夏先輩も、驚いてフリーズしてた。
余りに頭に着ていたので、呼び出し場所にも行く気にならず
何人かすれ違い様に何か言われたけど、誰かと言葉を交わす事も無くまっすぐ家に帰った。
部室を出る直前の千夏先輩の寂しそうな顔だけ頭に残っていた。