幸せのカタチ~赤い宝物~
ボコッ
「ゔ…。」
私は彰にエルボーを…
彰がうめいた。
「もぅ!
調子に乗らないでよ?
まだ、付き合えないってば。
てゆうか、私はまた明日からも、通うのにみんなに冷やかされたら恥ずかしいじゃんっ!!
バカっ!!」
「ひでぇ…愛果~!」
私はズカズカ歩き出す。
それを彰は追いかけて来る。
私はそれが嬉しくて仕方ない。
別にわざとしてる訳じゃないけど、追いかけてくれるって今は信じられるから
この先も彰を信じられる。
追い付いた彰が私の手を優しく包んで、手を繋ぐ。
温かくて大きな彰の手
ダメダメな私を思ってくれる
大切な大切な大好きな人。
絶対にこの手を放さないから
覚悟してよね、彰…。
風でふんわり舞った桜が、彰を祝ってくれてるみたいだった。
空を見上げた瞬間
「愛果、大好き。」
彰は私にキスをした。