幸せのカタチ~赤い宝物~
『あはははははっ!
ちょーウケるんですけどっ!ははっ…笑い過ぎて涙出ちゃったよぉ。』
電話で笑い泣きしてる友來。
そんなにウケなくても。
『よくやった!
愛果っスッキリしたっしょ!?』
「うん。」
『せりな先輩の驚いた顔見たかったぁ。
つーかどうすんの?
ホントに止めんの??
あと少しで総体で、3年いなくなるじゃん?』
「そうなんだけどねぇ。
行く気しなぁ~い。」
『そっかぁ。
どうしよっかなぁ。
私もやめよっかなぁ~。』
「何で友來まで止めんのよ?
高校行く時の内申取りたいから始めたんでしょ?
勿体ないよ。」
『う~ん…でもぉ…。』
そう言ってくれるのは嬉しいけど、友來が止めても意味ないし。
私の言葉に渋る友來。
ソレだけで十分嬉しいよ。
『まぁ…暫く休んで様子見れば?』
「…うん。
考えとく…。
聞いてくれてありがとね。
また明日。」
『全然イイよっ。
じゃあねん。』
明るく電話を切った。
何か今日はすんごく疲れたな。
千夏先輩には、悪い事したな。
今まで良くしてくれて、大好きな先輩なのに。
明日の朝謝りに行こう。