幸せのカタチ~赤い宝物~
大会2日目
昨日は3試合あったけど、オフェンス陣の冴えたシュートとディフェンス陣の見事なガードで勝利を納めた。
そして今日の、プロも使う競技場での決勝と準決勝に駒を進めた。
私達が大会会場に着く頃
ウチの中学の試合が始まってすぐ
準決勝線第一試合
10分の所だった。
ゴールに居る溝口先輩が、一番に目に移る。
今日のウチのユニホームカラーは赤
キーパーのユニホームは黒に赤いラインが入ってる。
似合ってる。
ボールを目で追って、どっしりとゴールを守ってる。
今は、ウチが優勢。
私と友來はベンチから離れた所で、立ったまま試合を見てた。
相手側のゴール付近で、前に出したり少し下がったりしながらチャンスを狙ってる。
「おぉ!いい感じだねぇ。
溝口先輩サッカーしてる時感じが違うね。
3割増?みたいな。」
「…そぉかな?」
友來に褒められて、私もちょっぴり嬉しい。
私が褒められた訳じゃないのにね。
ピッチでは押したり引いたり、ボールを奪い合ってる。
途中何度もゴールを試みるけど、なかなかラインを割る事が出来ないまま
後半を迎えた。