幸せのカタチ~赤い宝物~
「愛果、ゴメンって。
なんつーか、ついってヤツ?」
「サイテー。
一週間私に触れないで。」
「そんなぁ…!!!」
イカツい彰が突き放す私の言葉に、真っ青になってヘコんでる。
変な光景。
これじゃあまるで私ドSみたいじゃない。
でもこうやってちゃんとヘコんでくれるのも嬉しい。
私の一挙一動に反応して構ってくれるのも嬉しい
そう思える程、今じゃフツーに好きになった。
9月の大会の後、何故か友來と彰の2人に付き合う事を説得されて
私は根負け…。
すごーく疑いながら付き合い始めた。
コイツ他にも付き合ってたり、手を出してるんじゃないか?
とか
ただの一時の気紛れなんじゃんないか
とか、それこそ人として失礼な程疑った。
でも(残念ながら)何も疑わしい事は、無かった。
満足するまで疑った私は、付き合って一ヵ月後ようやく彰を1人の男子として見る様になった。
その頃の彰は、毎日1年の私のクラスに来ては帰りを繰り返して
休み時間の度に来るから、打解けたウチのクラスメイトに
『おかえり~。』
って言われてた。
私の目を自分に向けるのに必死だった模様…。