幸せのカタチ~赤い宝物~
「あんた、相田愛果だよね?」
目力強い系な2年女子は、そう言って私の前で立ち止まった。
私も負けじとしっかり目を見て、でも一応控え目に答える。
「…そうですけど。
ってゆうか、誰?」
「私は杉原菜々(スギハラ ナナ)。
彰と付き合ってるのって、あんた?」
「そうですけど、それが何か?」
「ふぅ~ん。
そう………。」
杉原とか言う女は、感じ悪く"ふぅ~ん"って言いながら
私を上から下、下から上と一通り見た。
その後
「まぁいいわ。
ってゆうか、あんたさっき上から覗いてたでしょ…
彰とキスしてた所。
彰はもう少ししたら私と付き合うんだから、邪魔はしないでね?
それに…あんたじゃ満足出来ないみたいだし。
その時は、ちゃんとケジメつけてね。
それだけ言っておきたかったの。」
杉原はそれだけ言うと私の横を通り、さっき私が通って来た道を逆に向って歩いて行った。
つーか、何なのあの女?
何様だよ?
人のコトあんた呼ばわりして?
人の彼氏を自分のモンみたいな言い方して?
……ムカつく。
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