幸せのカタチ~赤い宝物~
コレは私の心に出来たシミ?
今は一つだけ
でもこうやって我慢してると
ポタッポタッ…
また一つ
また二つって
シミは増えていくのかな?
枕に出来た涙のシミは直ぐに消えるけど
心に出来たシミはあっという間に広がって、濃くなってきた。
どうすればシミは薄くなるんだろう…。
彰に言ってしまえば楽になる?
でも、今より悪くなるかも
ホントに杉原って女子となんかあったら…
そう思うと恐くてきけないよ。
やっと好きって思えたのに。
やっと信じられると思ったのに。
何でこんなコトになってるんだろう…。
『…なか?
ま~な~かっ?』
―――あっ…
いけね…電話中だった……。
彰が私を呼ぶ声で、我に帰った。
「ゴメン…。
ちょっとボーっとしてた。
おっオニ眠で。
ゴメン寝るから切るね。」
『っえ?って、オイ!
ちょっと待てよっ!』
「じゃあねっ!
オヤスミ~!!」
『まなっ!』
―プツ
私は一方的に電話を切った。