幸せのカタチ~赤い宝物~
「………。」
気がつくと気持ち良く晴れた空の光が、窓から差し込んでいた。
朝か…ガッコ行くのダルいな。
でもなぁ
行かないであの女に勘違いされてもイヤだし
でも
彰にどんな顔して会えばいいんだ?
つーか、彰はどんな顔して私に会うのかな?
告られたって言うかな
わざわざ言わないかな。
私だったら……わざわざ言わないかも。
聞かれたら言うかもしれないけど。
やっぱり好きな人が人気あるのは、嫌じゃないけど
告られてるの見るのは、嫌だったな。
そんな事を考えながら、身仕度を整えていると
ピンポーン…
ドアホンがなったのが聞えた。
近所のおばさんかな?
そう思いながら、私は洗面所で歯磨きをして口をゆすいでいた。
「愛果?
彼氏が迎えにきたわよ?
イケメンねっ♪」
そう言いながら、お母さんが洗面所に入って来た。
彼氏?
………彰!??
「ぶっ… …」
驚いて口に含んでた水を吹いてしまった。
ちょびっとだけね…。
「あら…きったないわねぇ。」
お母さんは冷静に、そう言いながらタオルを渡してくれた。