幸せのカタチ~赤い宝物~
「昨日会った…。
つーか、その杉原が帰りに私を待ってて、勝手に色々言って帰った…だけ。」
「…そっか。
ゴメンな。
あいつそんな事したのか…。てゆうか、それで愛果昨日から変だったんだな…。
何言われたかわかんねぇけど、俺が好きなのは愛果だけだからな。」
その言葉を彰から聞いた瞬間
ダムが決壊したみたいに、私の目から涙が流れ出た。
「おぃおい…愛果っ?
大丈夫か?」
突然道端で泣き出した私に、彰は驚いてアタフタしてる。
面白くてつい笑っちゃった。
「愛果泣いてんのか、笑ってんのかわかんねぇよ~。
笑ってる方がカワイイぞぉ…。」
そう言って彰は私の頭を撫でて、大きな手で私の涙を拭った。
「公園でも寄って行こっか?」
そう言って私に手を差し出す彰。
大好きな笑顔が私をのぞき込む。
私はその手を握り締めて、鼻を啜りながら彰の横を歩き出す。
言いたい事言って、泣き腫らした目でこうやって手を繋いで歩いてると
なんだか小さな女の子になった気分で
何か変な感じ。