幸せのカタチ~赤い宝物~
私が四年生の夏休み。
お父さんは仕事で居なかった
…分ってて来たんだろうけど。
――――――――― ―
――――― ―
―― ―
おかーさんは久しぶりに会ったその女の人を、懐かしそうに家に招き入れた。
最初は昔の話を楽しそうに喋ってた2人。
私は退屈で2階の部屋に行ってた。
暫くして突然おかーさんが叫んだ声が家に響いた。
『何言ってるのどうゆう事!?』
私はびっくりして、そぉ~っと階段を降りてドアの近くに行く。
『ですから、私と克也さんに子供が居るんです。
認知もして頂いている3歳の男の子。
あの子には父親が必要なんです。
なので克也さんと別れて下さい。
それに、あなた方は克也さん居なくても生きて行けるでしょう?
看護士だし…夫婦なんて言っても実際は表向きだけじゃないですか?
克也さん、あなたに興味ないでしょう?』
そう淡々と言う女の人の声。
克也って、お父さんの名前だよね…?
お父さんに私の他に子供がいるの?
その子のおかーさんはあの人で…?
じゃあ、私とおかーさんはどうなるの?
私とおかーさんは、お父さんにとってなんなの?