幸せのカタチ~赤い宝物~
私の心は意味が何となく分かりながらも、混乱してよく判らなくなった。
自分が何でココに立って居るんだろうって思う位
暫くして女の人は1人で家を出た。
リビングを覗くと、ボーっとしたままイスに座ってるおかーさん。
泣いている訳でもなく
怒ってる訳でもない
無表情で青白くて、見た事の無いおかーさんだった。
私はおかーさんって呼ぶ事も出来ないまま、リビングの入口にただ立ったまま
ずっとおかーさんを見てた。
何を言ったらいいのかも
どうしてあげたらいいのかも
一生懸命考えても判らなくて
そんなおかーさんを見てるのが辛かったけど
おかーさんがこのまま倒れちゃったらどうしよぅ
とか
居なくなっちゃったらどうしよぅ
何か言われたらしてあげなきゃ
そう思うと、その場をやっぱり動けなかった。
―――――――――
―――――
――
私はその日から今までお父さんと口を聞いていない。